ドキドキギフトInterview

もらってうれしい、贈って楽しい。そんなギフトにまつわるエピソードを聞く、『私のドキドキギフト』。第10回目のゲストは、映画・ドラマ・CMだけでなく、近年は舞台でも活躍し、常に圧倒的な存在感が人気の、俳優の仲村トオルさん。5月にはパルコ・プロデュースの舞台『ハンドダウンキッチン』での主演を務める仲村さんのギフトへの想いは、そのまま舞台への想い入れに繋がっていました。

ギフトを贈るときに大事にしていることは何ですか?

相手との距離感が大事だと思っていて、何が喜ばれるかはもちろん、何が嫌がられるかを考えます。いつも「もうすでに持っているんじゃないか」「装飾品は逆にプレッシャーになってしまうんじゃないか」なんて悩んでしまいますね。だから、僕はあえて食べものや飲みものなど消えるものを選ぶことが多いです。消えものだったら、相手の重荷にならないじゃないですか。ほかにはグラスなんかもいいですね。消えものではないけど、いつか割れてしまうかもしれないという儚さも含めて、「よかったら使ってね」と贈ることがあります。

贈って喜ばれたギフトは何ですか?

亡くなった祖母に、妻と一緒に印傳(いんでん)という甲州伝統の革細工を贈ったことがあります。生前の祖母は人間嫌いといった雰囲気の人だったんですが、なぜか妻とはとても気があったんです。それで亡くなる前年の敬老の日に、2人で選んだ印傳をプレゼントしたところ、あの気難しい祖母にしては今まで見たことのないような笑顔で、こっちがびっくりするほど喜んでくれたんです。その後、祖母が亡くなって、遺品を整理していたら、祖母が愛用していた財布の奥から僕が昔出た映画の半券などにまぎれて、古い新聞の切り抜きで、百貨店で開かれた印傳のセレクト展の広告が出てきたんです。10年近く相手が焦がれていたものを、何も知らずに贈ることができた。もちろんギフトを贈った時には、祖母はそんなことを一言も口にはしませんでしたが(笑)。それは偶然のようですが、何か想いがつながって起きたことなんじゃないでしょうか。

誰かに“想いを贈る”には何が大切だと思いますか?

例えば今回の『ハンドダウンキッチン』という作品は、文字通りレストランが舞台ですが、「みんながおいしいと言っているものは、本当においしいのか?」というテーマが込められています。この問いは演じる側にも、「この演技で、想いはちゃんと伝わるのか?」といった形でそのまま返ってくるんです。作・演出の蓬莱竜太さんは、舞台上には直接出てこない登場人物の来歴・背景・人物像・世界観を役者に意識させることを、特に大事にしています。いわば裏の設定ですが、それを意識することで行間を埋めるように人物や芝居に奥行きが与えられる。そういう蓬莱さんの想いを僕ら役者がどう受け取って、それをまた客席にどう届けるのか。同時に、芝居は映画やドラマと違って、目の前にお客様がいるので、その届け方をすごく意識しますし、意識しているということは、役者もまた客席から想いを受け取っているということです。
想いというものは、そのままを人に伝えるのはなかなか難しい。だから人は何とかしてカタチにならない想いを伝えるために、いろんなカタチで表そうとするんでしょうね。どんなギフトを贈ろうか悩んだり、どういう芝居で気持ちを伝えようか考えたり。最近思うんですが、そうやって悩んでいる過程で、本当に自分が伝えたい想いや、渡したかったものに気づかされることがある。今回も、この作品を通じて本当に自分が渡したいものに気づけたらと思っています。必ず何かを手渡すことができる作品なので、何をどう受け取るか、見に来てくださる方にも楽しみにしてほしいですね。

Writer:新見直(KAY-YOU)

仲村トオル

1985年、映画デビュー。日本アカデミー賞をはじめとする数々の新人賞を受賞。以降、国内外を問わず、数多くの映像作品に出演。'04年より舞台作品にもコンスタントに出演している。近年の主な出演作は、舞台『抜け穴の会議室』(07)、『偶然の音楽』(08再演)、『黴菌』(10)、『現代能楽集 奇ッ怪其ノ二』(11)など。ドラマ『チーム・バチスタの栄光』(08~・CX)シリーズ、『推定有罪』(12・WOWOW)、『アナザーフェイス』(12.5.26放送予定・EX)など。映画『劒岳~点の記』(09)、『行きずりの街』(10)、『北のカナリアたち』(12.11.3公開予定)など。パルコ劇場には『ラヴ・レターズ』に3度出演しているが、プロデュース公演には初出演となる。
公演スケジュールなど、詳しい情報は公式サイトへhttp://www.parco-play.com/
仲村トオルさんの公式サイトは http://www.kitto-pro.co.jp/

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Vol.9

どこの国で生まれようと、どんな環境で育とうと、
人はだれもが母親から誕生する。
幼い頃や10代の頃は気付かなかったけれど、自分が大人になって気付く、母親の無償の愛情と、絶対的な安心感。
照れくさいから、なかなか真っ直ぐ目を見て感謝を伝えられないけれど、せっかくの「母の日」。
普段いえない、「ありがとう」の想いを添えて贈りたい。

イメージ

日本の「母の日」は、5月第二日曜日。
母の日の始まりは、“平和を祈る”ことが目的だった。
時は、南北戦争の頃(1861年〜65年)。
社会運動家として活躍していたアンナの母、ミセス・ジャービスは、戦争が始まったとき、中立を宣言して兵士を看病し、双方の兵士や地域の人々を招き「Mother’s Friendship Day」を企画。
すべての人に愛情を注ぎ、平和を願いながら献身的に働いた。
アンナは、そんな母親の追悼式で、参列者に白いカーネーションを配り、すべての母親の社会に対する貢献を讃えて「母の日」を祝日にするよう活動を起こす。
アンナの想いが叶ったのは、1914年。
現在では、母親へカーネーションを贈る日として広まっているが、本来は、平和を願う母親が示す、無償の愛情を讃える気持ちが根底にある日。
そんなことを思いながら、母親へ想いを伝えたい。


もし遠方にいるのなら、カードだけでもいいかもしれない。
温もり感じる手作りのカードなら、想いがじわっとこもりそう。
もし近くにいるのなら、そっとカーネーションを挿しにいこう。
普段使いのガラス瓶をフラワーベースにしても、家族なら許される。
そこに自分なりの想いが込められれば、世界で一つだけの母の日の贈り物。

近い人にこそ、大切な想いを伝えよう。
自分なりの、想いを添えて。

Writer:沢田美希(ASOBOT)
Photographer:小林友美


カードショップ/『A LITTLE CARD SHOP』
http://www.chiisanacardyasan.com/
東京都目黒区自由が丘1-25-9 B1F
TEL:03-5701-0031
“心を贈る、想いを伝える”をテーマにしたカード&ギフトショップ。手作業で作られたカードをはじめ、国内外のカードがズラリと並ぶ。また赴きのある家具や雑貨も扱っている。大切な人への、ときには自分へのギフト選びに最適


衣料・生活雑貨・家具・食品/『無印良品』
http://www.muji.net/store/pc/user/flower/gift.html
※渋谷、池袋、札幌、宇都宮、千葉、津田沼、新所沢、調布、ひばりが丘、浦和、松本、名古屋、大津、広島、熊本PARCO
“Flower MUJI Gift”では、手編みで仕上げたカゴで包んだカーネーションをはじめ、アレンジメントフラワーや、花と一緒に贈りたいギフトを展開。日常の花やフェアトレードのバラなども揃っている


[写真上]
一つひとつ手作業で大切に作られたカード。贈る相手の好みに合わせて、想いを贈りたい。
どちらも840円/A LITTLE CARD SHOP


[写真下]
温もり感じるカードや、自作のリボンなどを、カーネーションに添えて。母親が留守のときに、こんなサプライズも素敵な贈り方。
カード158円/A LITTLE CARD SHOP

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世界のドキドキコラム

家族への心遣いを大切に。~ベルギー編~
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プロフィール

名前:大庭パスカル
1968年生まれ。日本人の父とベルギー人の母を持つ。仏語通訳。

イメージ5月13日は、「母の日」でしたね。ベルギーも日本と同じ、5月第二日曜日が母の日です。ベルギーの「母の日」「父の日」は、クリスマスに次いで大切な日。街は、ピンクや赤のハートマークやバラが溢れるので、バレンタインデーみたい! 当日は、花屋さんは大忙しですよ。お花はもちろんですが、ちょっと奮発した贈り物をします。宝石や香水、お洋服や身につけるものなど、女性らしいプレゼントを選ぶことが多いですね。このときに要注意なのは、「電化製品」を贈らないこと! いつも家族のために働いてくれるお母さんに、家事を連想させるものを贈るのは避けようという心配りです。この日は、必ず一緒に食事をしますので、家族が集まる日にもなっています。今、私の両親は日本に住んでいるので、今年はみんなで集まって盛大なパーティーをしましたよ。この日だけは、母にはゆっくり“お客さん”になってもらって、みんなでご馳走を作りました。
日本も、母から娘へ着物を贈るというような風習があったようですが、ベルギーでも成人のときは結婚するときに、母から代々大事にされていた宝石を受け継ぐという習慣があります。私も母から真珠のネックレスをもらいました。それをしっかり守っていけるだけの大人になったんだと認められたように思えて、嬉しかったですね。
ベルギーは、オランダ語圏、フランス語圏、ドイツ語圏が共存している多言語国家。なので、地域によって微妙に人々の気質が違うんです。オランダ語圏とドイツ語圏は勤勉でまじめ、フランス語圏は陽気でジョーク好きと言われています。ベルギー人の多くは、キリスト教。昔は日曜日に家族で教会へ行くのがあたり前でしたが、近年は少なくなってきましたね。でも、日曜日に家族で集まることは多いですよ。夕食や、コーヒーを飲みに集まったり…。私の日本人の夫は、結婚当初、家族と集まる頻度に驚いてました。今はすっかりベルギー流に慣れたようです(笑)。

ベルギーは男女平等が徹底している国。なので、男性があまりに高価なものを女性に贈ると、「馬鹿にされたかしら?」と怪訝な顔をされるなんてことも。金額よりも、相手の趣味に合った本や音楽など、さりげないけど「センスある!」と喜ばれるものを贈ることが、カップル間では大切ですね。ちなみに、男性は「靴」を贈ってはいけません。それを履いて逃げられる…という言い伝えがあるんですよ。
チョコレートが美味しいことで有名なベルギー。友人宅へ招かれたときには、必ずチョコレートを手土産にしますし、クリスマスやお祝い事には欠かせません。一人ひとり、お気に入りのショコラティエがいますよ。ちなみに、ベルギービールも有名かもしれませんが、ビールをギフトにすることはありません。なぜなら、何百種類とあるビールそれぞれに合うグラス、温度、注ぎ方があるので、家庭で飲むよりブラッセリーで頂く方が、はるかに美味しいからです。
日本のお土産は、とても人気。最近はホームパーティーで和食を出す機会もあるので、箸置きやランテョンマットは喜ばれますね。意外なのは、「カレーのルー」。ヨーロッパでカレーといえば、インドカレーのみ。なので、日本のルーと現地の旬の野菜を使って作るカレーは、大評判! 友人は日本からのお土産に、必ずルーをリクエストしてきます。日本語が分からなくても作り方は簡単ですし、何よりも失敗がないですもんね(笑)。

Interview & Written:沢田美希(ASOBOT)
Illustrator:日比野尚子(オカダデザイン)

チョコレート/『GODIVA』吉祥寺PARCO店
http://www.parco-kichijoji.com/page/shop/detail/?id=12
※静岡・仙台・津田沼・調布・浦和・松本PARCO
1926年、ベルギー・ブリュッセルで創業した、世界的に愛されているプレミアムチョコレードブランド『GODIVA』。口にするのがもったいないほどの愛らしい一粒は、どんな場面でも喜ばれる贈り物

アクセサリー/『VAヴァンドーム青山』仙台PARCO店
http://www.parco-sendai.com/page/shop/detail/?id=6300
ヴァンドーム青山の妹ブランドとして登場。日常使いの上質なジュエリーは、年齢を重ねた女性にもお似合い。いつまでもキュートな女性でいるお母さんへの贈り物にも。母娘でお揃いジュエリーも素敵

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